日本ベッドのマットレス 4つのポイント:その2「ロールガード」
日本ベッドは1926年創業の、国内マットレスメーカーのパイオニアです。「眠り」という視点から暮らしを捉え、日本ベッドの技術と経験を、製品として形にすることで、睡眠を通して皆さまの健やかな日々に貢献することが出来ればと願っています。
日本ベッドのマットレスのつくり方、4つの大きな特徴のうち、二つめは「ロールガード」です。
point2:ロールガード
日本ベッドでは、マットレス本体のサイドを ロールガード と呼ぶ方法で仕上げます。この方法で仕上げると、マットレスサイド(つまりマットレスの「へり(縁)」の部分ですね)の、体への当たりは格段にやわらかくなります。
一般にポケットコイルマットレスは、大きく分けると次のような各部分で出来上がっています。
まず、最も内側、芯の部分にある スプリングユニット(ポケットコイルがまとまりになったもの)。
これは、ポケットコイルマットレスの土台となるものです。
それから、スプリングユニットをくるんでマットレスを形づくる詰め物。
不織布やウレタン、フェルトなどが使われています。どのような詰め物を、どう組み合わせるかということは、寝心地に大きく影響します。
そして最後に、主にマットレスの外観を決めるのが、一番外側を覆う表布地です。
これらのマットレス構造の各部分の中で、詰め物の留め付け方に関わるのがロールガードです。
この独自のサイド仕上げの技術は、日本ベッドの豊富なホテル納入の経験から生まれました。
宿泊施設にお納めしたマットレスは、長年の使用を経ると、縁の部分に傷みが目立つことが多くありました。これをどう解決し、マットレスを長持ちさせるか。
マットレスサイドが傷むのは、エッジが当たったりこすれたりしやすいからだろう。ではシンプルに考えて、当たらないようにしっかり包んだらどうだろう。マットレスは成形時に詰め物としてウレタンを使うから、それで当たりやすい角の部分を包み込んだらいいのでは…
こうして辿り着いたロールガードは、日本ベッドにとって、ごく当たり前に思える解決方法でした。
もちろん、土台のスプリングユニットや、外側の表布地と同じ形に四角く裁断し、一気に縁縫いをする方が、製造工程としては遥かに手軽です。
ロールガード仕上げは、包み込む分ウレタンを大きく裁断し、包んで留め付ける工程が加わりますから、材料も手間もかかります。ですが、ここで掛けるひと手間は、マットレスの感触や耐久性と無関係ではありません。
この方法でつくられたマットレスの縁には、やさしい丸みがあります。ベッドメイクをするとき。気軽に腰掛けてくつろぐとき。考えてみれば、眠るときだけでなく、日々、マットレスに触れる機会はあるものです。
手間暇を掛けて製造されたマットレスは、縁から傷むことも少なくなり、ふと触れたときに当たりのやわらかい、美しいカーブを持った製品に仕上がります。
日本ベッドのコンセプトワード:
SleepQualia スリープクオリア 眠りの感性をカタチに
SleepQualia とは:
クオリア=感覚質、数値化し難い心地よさ。ラテン語の名詞 qualitas もしくは qualis に由来します。英語の quality につながる言葉です。
何だか小難しい言葉、ですね。
SleepQualia スリープクオリア には、日本ベッドのマットレスメーカーとしての気持ちが込められています。
感性や技術、日本ベッドの職人がこつこつ積み上げて来たもの。
ある種の勘のようなもの、信念のようなもの。業界の常識を超えるような、日本ベッドにとっては「当たり前」の感覚、ストイックな姿勢。
マットレスという「眠りを支えるもの」を通じて、日本ベッドの職人が持つ、そういった「クオリア」は、製品の品質、つまり「クオリティ」を生み出し、ユーザーの方々の、データでは表現出来ないような心地よい「クオリア」になっていく。
そんな穏やかな循環を願って掲げられた言葉です。
夜は気持ちよくやすみ、朝は爽やかに目覚め、一日を健やかに過ごしていただける。
皆さまの日々がそんなふうに巡ることを、日本ベッドのマットレスがお手伝い出来るのなら、こんなに嬉しいことはありません。